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左片麻痺の指の運動

出雲から安来まで来られておられる左片麻痺の方のリハビリです。

発症後回復期のリハビリを退院してから、「セラピースペースながしま」をご利用になられる様になりました。

初めてお会いしてから1年と少しが経過していますので、発症後1年半程度の経過ということになります。


まだお若く、お子さんも小さいので、お仕事に復帰されておられます。

責任感が強く、一生懸命病院でのリハビリテーションを頑張ってこられた様子が身体からにじみ出ていました。

歩行中の非麻痺側/右上肢の上下肢の過剰な代償。非麻痺側の肩をいからせて、右上肢は肩は後方に伸展させ、肘は軽度屈曲位で固定して指も過剰に伸展させておられました。

腰部は過度に伸展させて麻痺側は膝をロックさせて体重を支持、足部は尖足位で背屈制限。

辛そうな歩き方で、すぐ疲れる様子です。

それでもって、麻痺側の左上肢はガチガチに屈曲していて、左の手は、手関節が背屈し、手指は屈曲。私が他動的に伸ばそうとしても殆ど伸びない様な状態。虫様筋は過度に緊張/短縮して、指自体もちょっと変形気味な感じ。


それでも仕事の合間にお子さんの野球の試合を見に行ったりされておられ、頑張っているなぁと・・・。


座位や立位などの抗重力的な姿勢が改善してこないと手は伸びて来なさそうな印象でした。

初めの頃は、手のことをなんとかして欲しいと怒鳴ってこられたりしたことも。その度に私の感じていることや立位/座位の姿勢の重要性、下肢の感覚の改善が現状では必用であることなどを説明してきていたのです。


最近、それでも座位や立位の姿勢が以前より良くなってきて、非麻痺側の上肢の緊張も少し落ちてきました。麻痺側もやっと緩む兆候が見られる様になってきていて。


で、先日、指の動きの促通を試みたのです。

母指と小指の動きを誘導し、示指/中指/環指の動きが出る様にしていきます。感覚が乏しく動いている感じはセラピストが誘導している指のみでした。

それでも動きを感覚として入れて行って、誘導した後、麻痺側上肢の感覚自体が脳にとって有用であるものと判断してくれる様に、左側臥位になって、上肢全体に荷重感覚を入れて体幹の動きに応じたか渋面をセラピストが誘導。それを繰り返した後にさらに指の動きを促通すると、やっと指が自発的に伸びてきました❗


うれしい!

まだ本人は自分で動かしているといった感覚フィードバックが乏しいようでしたので、動画を撮らしてもらって確認していただきました。(*^_^*)


これで、台に手をついたりしても指が屈曲することが弱くなってCHORとして姿勢制御に利用出来る様になりそうです。

脳が手を利用価値のある情報源として認識してくれるのであれば、それ以上に指の活動が起きてくることも当然期待できますので、これからはさらに全身を利用した感覚入力が出来る様になると期待しているところなのです。




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