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キィボバースセンターの個人研修

更新日:2023年10月28日

キィボバースセンターでは、患者さんにセラピストが同行すると研修を受けることが出来ます。


時折、勉強をさせて頂きに伺うのですが、10月23日(月)は「セラピースペースながしま」をご利用中の左片麻痺の方が行かれることとなったので、ご一緒に伺って勉強させて頂きました。

車で約4時間。

道中、紀伊先生からお電話を頂き、キャンセルがあったから早めに予定を変更をしたいとのこと。慌ててご利用者さんにLINEして私も移動を急ぎました。(^_^;)

ということで、14:00過ぎからの開始となり、たっぷり2時間程度のアプローチを見学させて頂いて、ご利用者さんが帰られてから簡単なレクチャーを受けて終了。

確り動画も撮らせて頂きました。

しかも、当然ですがアプローチを見ているのは私ひとりなので,いつもの講習会の様に他の受講生を気にしてみたいところが見られないとかは一切ありません。邪魔にならない様にではありますが、好き勝手に移動してみたいところを見て、動画を撮って。

まぁ、研修費も必用なのではあります。

(*^_^*)


患者さんより早く着いたので、初めに紀伊先生にだいたいの状態をお話しします。

経過の中で何が変わっていて何が課題だと思っているのかなどなど。

そして、本人が到着されたので、早速歩行の様子をチェック。


左麻痺の方で、左下肢に荷重して右足をステップする際に、左上肢の屈曲とともに体幹は左に側屈してますね。何だか、あたかも左に安心して体重をかけることが出来ないので、左股関節の上に体軸を持ってくることがしにくい(怖い?)から体幹を左に曲げて重心の辻褄を合わせようとしているようにも見えますね。特徴的なのは、右上肢〜肩の伸展と肘の屈曲です。以前よりはマシにはなってきているのですが、過活動を起こしています。

筋出力の調整は網様体脊髄路の働きなのではないかと言った研究がありましたので、ここは延髄網様体脊髄路の出力調整が上手くいっていないのかも知れません。その原因が脳梗塞にあるかと言えば、そうなのかも知れませんが、怖さに伴う辺縁系からの網様体への出力によって過剰な収縮を呼び込んでいるのかも知れません。

ここは本人も気にされておられるところです。

「右手の力が抜けない」って。

床面は足底からの感覚が変化するように素材が違うものを敷いておられました。あとで、紀伊先生が床の素材の硬さとか質感が変化したのがわかりましたか?と質問されたら、右足はわかりましたが、左足はぼんやりとわかったような感じですと答えておられて、被殻の損傷ではありますが、被殻は視床にも近いため、感覚にも問題を抱えておられることがわかります。




左肩は、烏口突起周辺に痛みがあったり、上腕骨頭が前方に変異していたり。こういったアライメントも遠位の緊張をつくっているようで、確りアプローチをされておられました。

すると・・・


この写真は結構アプローチの時間が経過してからの状態なのではありますけれど、左手で棒を持って、上腕骨を少しが移染させ、前腕を回外させるような動きで棒を少し操作して折られます。凄いですね。

左手にこんな動きが隠されていたとは!!



踵部分に細い木の棒をおいておられます。

強い感覚ですよね。

この後、本人につま先立ち(背伸び)をしていただきながら棒の位置を前方にしていって、足の中央、アーチの部分あたりまで持って行き、足全体の感覚を入力されておられました。


なるほどなるほど。

細い棒も準備しよっと。(^^)



うむぅ。

こんなに綺麗に左足に体重が乗っていて対照的な背中になってるの私、見たこと無かったのです。

凄いポテンシャルをお持ちだったのですねぇ・・・。



立位で左手の操作を促通されておられます。

この位置で手が維持出来るようになったら、それを維持してもらいながら足部へ。

「足と手は一緒に良くならないと行けないんですよ。」

と説明されながらでした。


アプローチ終盤の歩行場面です。

左手は軽く持っていれば伸展を保持されてました。

何より姿勢の対称性が増し、右上肢の過剰な出力が抑えられているようです。

最初に書きましたように、辺縁系からの怖さと云った情報が網様体に投射されて延髄網様体脊髄路が興奮していたとするのであれば、怖さといった情報が少なくなったと推測することが出来ます。

その背景には足部の感覚の改善があった様子で、左足で色々な素材の床を踏んだときの感じがわかりやすくなったとご本人が話しておられました。


後から、ご本人の感想で、「足は歩けるようになったから良いのかと思っていたけれど、そうでは無かったんですね。」と話されておられました。脳梗塞などの障害像が実体験を持って理解されてきておられるのだと思います。

良かった。


アプローチが終わった後、この方の課題やすべきことなどについてレクチャーをしていただいているところ。

ありがとうございます。


10/25(火曜日)にご利用者さんが「セラピースペースながしま」に来られました。

やはり身体の対称性が維持しやすくなっていて、左上肢の屈曲も弱くなっていました。また、右上肢も結構自然な感じになりつつあります。

足底の感覚も良好な印象でした。

今後も、頑張っていこうと思います。


紀伊先生、ありがとうございました。

<m(__)m>


こういったことが気軽に出来るのも、個人事業として自費リハビリをしているメリットの一つですね!


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