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執筆者の写真Nagashima Kazuhiro

網様体脊髄路

何度か書きましたが、網様体脊髄路の働きは、γ系の調整で共収縮をおこすことにあると理解しています。

その理解から推測できるのは、網様体脊髄路の出力が低下した場合、体幹〜四肢γ系の調節が困難になり、随意的な動きはあっても滑らかに動かすことは困難になるのだと思います。


橋出血の方です。下肢の随意性はある程度保たれていて、下肢のプレーシングやホールディングにも応答されます。だけど立位での膝の制御がとっても難しくて、膝のロックで体重支持を成立されてますが、ロックを外すとコラップス(崩れ)が起きてしまいます。

脳の機能的なことを考えると網様体脊髄路が出血によって機能を失ってγ系の興奮性が促通されない状況と推測することが出来ます。

γ系の興奮性の低下によって、筋は変動する姿勢のなかで正常な張力を維持することが困難となりますので、基本的に固有受容感覚のフィードバックは困難になるのだろうと考えました。つまり、身体図式が成立しにくい状態と言うわけです。


そして弾力包帯で膝周囲の筋のアライメントを整えつつ、膝周囲の皮膚からのフィードバックをたくさん入力できるようにしてはどうだろうかと考えた次第です。

皮膚感覚の固有受容感覚への影響は以前ブログにも少し書きました。

表在感覚や深部感覚と言われるものは結局頭頂間溝野などで統合されてシェマになっていくので、表在/深部感覚の関連性は神経生理学的にもあると言って良いと思います。


まぁ結論的に言えば、膝からの感覚が入りやすくなったことを本人も気付かれていて、膝の制御が結構楽になったので、ある程度推論は正しい部分が有ったのでは無いかと思っています。






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