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姿勢と脳の循環

先日、自転車にぶつかって転ばれたという人が来られました。

病院で、吐き気やしゃべりにくさ、頭痛などがあったらまた来て下さいと説明を受けたのだけれど、首や腰が痛くなったとの訴え。

病院としては、たぶん慢性硬膜下血腫の可能性を考えて、説明をされていたのだろうと推測します。


お話を伺うと、転倒して頭を打ってその時の記憶は無いとのことでした。結構強く頭部を打ったのでしょうね。

頭の打った部分の痛みと、首の痛みが先に起きて、それから腰が痛くなったとお話をされていました。


ところで、

臨床での経験を思い起こせば、頭頸部の筋緊張が高すぎる状態から適正な物になった際に、首や肩が動きやすくなったと喜ばれると同時に、目が見やすくなったとか、鼻づまりが軽くなったり。頭がすっきりした感じとかそういったお話を伺うことも多いですよね。

これらの事って、たぶん、頭頸部の筋緊張が高いと静脈が自由に動きを出すことができない、或いは筋肉などの軟部組織に圧迫されていて一定の太さを確保できていない可能性があるのだろうと思うのです。で、筋の粘弾性が回復すると静脈の自由度が増えてきちんと流れる様になる。そのことが、目が見やすくなったり鼻づまりが軽くなったり頭がすっきりしたりといった現象につながっているという事になるのかなぁと思うのです。

つまり、頭頸部の筋緊張が強く、軟部組織が静脈を圧迫していると、動脈が送り込む血液に対して静脈が運び出す血液の量が少ないので、脳内部の圧が高くなって間質液が増えたり、充分なエネルギー交換が神経細胞外で行われにくくなることで情報処理が遅延しやすくなったりとかそんなことが推測できるのでは無いかと思うのですよ。


では、構造を確認してみます。


内頸静脈は胸鎖乳突筋、斜角筋群などにに挟まれる様に存在していますね。



無い頸静脈の後方は、頸椎の側方から後方に位置している感じです。

頭半棘筋、頭板状筋、頸板状筋などの影響は受けそうですよね。


姿勢が悪くなると、内頸静脈はそれぞれに筋肉に挟み込まれる感じが何となくつかめますでしょうか?


さて、最初にお話しした方のことに戻りますね。

元々は打ったところが痛かったり、不安だったりして、そういうときに起こる自然な姿勢制御〜首をすくめておられたと思うのですね。

頚部を持続的にすくめていれば、頚部周辺軟部組織の局所循環は低下し、筋肉などは粘弾性を失いつつ、炎症メディエータなどは流れずに局所にたまっていくことになります。そして痛みなどの不快感が生じる。いわゆる「こり」ですね。

筋の粘弾性が失われるので、さらに首をすくめた状態は持続します。頚部は前方に突出していますので、その重さを腰部が常に支えなければならなくなりますよね。

まぁ、腰も痛くなってくるわけです。


同時に、頚部周辺の筋緊張の高さが、内頸動脈を圧迫すれば上述の様に脳の環境が悪くなって、他の様々な不快感が生じたり、果てには出血〜慢性硬膜間血腫などの可能性が出てきたるする可能性も高くなるといった具合なのでは無いかと。そう考えて頚部からアプローチを開始して腰部まで介入させていただき、その後姿勢のコントロールを学習していただく様にアプローチをデザインしたのです。


終わった後は、最初に訴えておられなかった頭痛も良くなったと話されておられました。


まぁ、色々考えたのではありますが、当たらずとも遠からずといったところでは無いかと思います。


この思考をさらに勧めると、脳損傷の方の回復にも姿勢がとっても大切だという事にもなってきそうですよね。




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