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小児インストラクターのアプローチ

更新日:2023年10月4日

先日、10月2日の月曜日。

ボバースコンセプト小児インストラクターの永島智里先生がお越しになってました。

「セラピースペースながしま」をご利用中のお子さんのお母さんのご希望もあって、学校を調整されてアプローチを受けにおこしになられたのです。

動画を撮らせていただきました。(^_^)v


相変わらず、右の前足部で体重を支持されています。なんとか右の足底を接地させようと自分でも頑張っていて、右のヒップを後ろにリトラクションさせつつ腰椎部の前弯を強めて足底をつくという戦略をとっておられる様子。これでは非対称性が増し、コアが抜けちゃいそうですよね。

というわけで・・・



ああ、この姿勢なら・・・。

膝のロックを制御しつつ、腰椎部の後弯の動きを出して、しかも倒れないように多裂筋などの活動も促していることになるのでは無いかと思います。ということはこの姿勢は網様体脊髄路の活動が必用とされていて、なおかつ足底の感覚が入るという姿勢ではありますね。

この状態であれば対称性を保ちつつ姿勢調節機能や下肢のポテンシャルを観察していくことがしやすそうな気がします。


色々触れたりしながら、お子さんやお母さんと話をしていて、歩行という移動機能についての課題が大切そうだけれど、右足で体重を支えると云うことに対して右前足部を利用する感覚が優位になりすぎている様子であること、それは決して悪いことでは無いのだけど、踵が利用出来ていないこと、踵のパッド(脂肪層)が充分ではなくて、左と比較して小さいことなどを指摘しつつ、それらを解決するような介入をしつつ、足部から感覚が入りやすくなるように調整されておられたように思います。


足部の構造と軟部組織の状況を把握しながら動きを出しておられるようです。

硬く、滑りが悪いところは、やっぱり感覚としても適正に入力しにくいわけですからきちんと分析してアプローチしていくのは大事ですよね。


右足で体重を支持して、左足を空間にあげることで、右下肢の支持に関わる協調性〜体幹に関わる網様体脊髄路と右骨盤帯を中心とした近位部の筋群による安定性の構築、それによる左下肢の空間操作を構築するような場面なのだと思います。

こういった場面でも細やかに感覚に変化をつけて、感覚自体が脳にとどくように、また、感覚の変化に伴った安定性に関わる出力が増加してくるように配慮されておられるようでした。

上手くいって、お子さんはとっても嬉しそうに微笑んでおられました。

身体を動かす事ってきっと面白いんだと思うんですよね。特に新しいことや慣れないことが学習出来たときは、多くの場合は嬉しくなるんだと思うのです。



座位の場面でiPadのゲームを利用して様々な姿勢を取っていただいています。

刺激を入れて行くことで、こういった座位場面では右下肢で体重を支持する感覚をつかんで来ておられるようで、左足はバランスを取るために床から離れていますね。

なんの説明もしていないですが、お母さんは何時もより身体の制御や動きが良さそうだという感覚を持たれたのか、微笑みながら見ておられました。




立位でもかなり姿勢制御が変わってきています。お母さんが反応して立ち上がって見に来られました。この後、セラピストは徐々にハンズオフに進んでいって、本人の姿勢制御に委ねていきます。

お母さんは喜んでスマホを出して何枚も写真を撮ったり。

で、私はGoProのバッテリーが無くなってきたのでバッテリー交換・・・・(^_^;)



学校の時間もあって、大慌てで装具を履いて。

お母さんは心配事の相談。

お子さんは、何時もは装具を装着すると痛いのに、今は痛くない様子。不思議そうに右足で体重を支えておられました。


歩行という課題に対して、歩行を治療手段にもちいると云うことだけでは無くて、構造・感覚・中枢神経系の情報処理なども分析対象にしつつ、歩行しやすいと感じることが出来るようにするということも大事にしながらアプローチを展開するのはとっても大切なのだと改めて感じます。


観ているだけでしたが、私も楽しめました。

(*^_^*)


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