早産児神経発達学会
- Nagashima Kazuhiro
- 54 分前
- 読了時間: 4分

昨夜、早産児神経発達学会のオンラインセミナーに参加してきました。
オンラインでの受講生は、ざっと130〜140人ぐらいだったでしょうか?
全体では、300名ぐらいだったともお聞きしました。
参加者はPTやOTだけではなくて半数はお医者さんだったそうです。
今年に学会を立ち上げられたそうなのですが、この学会はとっても面白そうなのです。
ホームページを確認すると、理事のメンバーには産婦人科や小児科の教授もおられるのですが、周産期センターのセンター長やクリニックの院長など前線で働かれておられる医師、そして、生命医科学の教授、メディカルゲノムセンターの室長など、さまざまな領域の人たちがこの学会を設立されておられることなのです。

研究会の紹介を読むと、その面白さが伝わってきます。
抜粋しますね。
「脳機能を探り、臨床像を明らかにし、フォローアップ体制の構築、さらに超早産児の人生やその家族に寄り添うことを目的に、2017年に発足しました。」
とあります。
リハビリテーションのあり方を考える際に、特定の手段や手法が有効であるのかどうかといったことを考える科学的なアプローチもあるのかもしれないですが、現状で脳ー身体機能に関する事柄が十分理解されていない訳です。ですので、実は、臨床像も十分理解できない(特に新生児はその傾向が顕著ですね)という側面があるので、脳と臨床像をつなげていくこと、リハビリテーションにおいてもこうした姿勢はとても重要だと思っているのです。
こうした動きがリハビリテーションスタッフ以外から起きてくるのはとても興味深いですよね。
学会初のセミナーは、とても面白かったですよ。
新生児の発達障害〜特にCPと診断をつけにくいけれど発達が障害されておられる様なケースも含めて、どの様な経過でそういった障害が出現するのかといった基礎医学的なお話から、どの様な対応が必要であるのかといったことまでの概要が語られていたという印象です。
特に、こうしたお子さん達のために、これからお子さんやご両親を中心とした医療ネットワークを作りたいという思いに溢れる温かな印象のセミナーでした。
ちらっと、グリアアセンブリのお話が出てました。
グリアアセンブリはさまざまな役割を担っているのですが、学習〜シナプス可塑性に対して、神経細胞の働きを受けつつ、その神経繊維をどこにどの様に接続していくのかといったことにも関わっている様です。(なんか表現が難しい)
ふと塚田の時空間学習速を思い出しますね。
この時空間というと外的世界の時間と空間のイメージが湧きますが、私の理解では、これはシナプスの位置という空間と、学習に関わる複数のシナプスの時間的発火タイミングのことだと思っています。つまり、シナプスの空間的な一致と入力パルスの時間的合計の両方に依存して学習が起きているということです。
違うかもしれませんが、そう考えると、時空間学習則とグリアアセンブリの考え方は非常に相性が良さそうに思ったりします。
なぜグリアアセンブリのお話に話を広げたのかというとですね。
セミナーの中で、画像所見では脳の損傷が明らかではなくて、CPという診断がつけられないという現状があるみたいで、こうしたグリアアセンブリの問題が発達障害を引き起こしているということがあるのであれば、というか、そうした側面は必ずあると思うのですが、それは現在の検査機器では検出が困難で、診断名を画像所見などから引き出すことはできないだろうとふと思ったもので。
CPの中にこうしたグリア病も入るのであれば、診断がしやすくなるだろうなと思ったりしたのです。
現在の医療体制では、診断名がつかないと医療を行うことが難しいというところがありますからね。
このセミナー今回が1回目で、今後シリーズ化するそうです。
楽しみです!
٩( ᐛ )و
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