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筋紡錘と腱紡錘への感覚入力

「固有受容感覚」という単語が、身体の位置関係の為の感覚の事と定義するのであれば、筋紡錘や腱紡錘だけが重要というわけでは無いと思うのですが、それでも固有受容感覚にとって重要な要素にはなる物と考えています。

筋紡錘と腱紡錘は、それぞれ筋の長さと張力をモニターしていると言われています。

厳密に言えば、筋紡錘は、筋周膜の中に存在していますので、筋内膜の中にある筋原繊維の長さなどはモニターしていません。筋肉と言われる構造物の中の筋周膜の長さを調整し、モニターしていると言えるのでは無いかと思っています。


これらの感覚情報を筋紡錘や腱紡錘がどの様に検知しているのかを考えてみます。


筋紡錘は筋周膜内にあるのですが、おそらく筋紡錘は一つ一つの構造の端の部分でインテグリン(細胞間接着因子)などによって接続されているわけです。そうすると、筋繊維の収縮によって筋周膜がたるむと、錘内筋繊維は筋周膜のたるみを取る様な働きも持つと思うのですね。筋周膜のたるみがとれると、静的核袋繊維、動的核袋繊維、核鎖繊維が引っ張られます。形態が変化するわけです。それぞれに巻き付く様に神経繊維が配置されていて、それぞれの形態が変化した際に、神経が興奮し求心性情報となるような構造ですね。


腱紡錘は、筋腱移行部に多いとされています。この構造は、皮膜の中にコラーゲン組織が網目状にあって、その編み目を縫う様に神経繊維が入っています。筋の収縮と骨の間でこの部分に張力が発生すると、編み目が狭くなって神経繊維を挟む様になるので、神経繊維が興奮して求心性情報となっていく様な構造ですね。


いずれにしても、かなり物理的な構造のスイッチという事ができます。


ということはですね。

これらの物理的な構造のスイッチがきちんと働くためには、構造自体の問題も結構大きい様に思うのです。

そう思いませんか?

また、同時に神経繊維の働きにはエネルギーが必要ですし、興奮の伝導はナトリウムイオンやカリウムイオンの移動によって伝えられるわけです。そうすると、神経繊維周囲のイオン濃度と云った神経繊維外環境も重要になってきますね。

スイッチにしても、神経繊維外成分にしても、そこの恒常性を保つのは結局循環です。


そう思いませんか?

私はそう思うので、動きの感覚を入れる前に筋や腱にアプローチする際に,その組織ができるだけ正常に近い状態にするという事もとっても大切だと思うのです。

それは、マッサージ(筋を柔らかくする)とかROM(可動域が大きくなる)といった目的を持った手技では無くて、動きが入りながら、筋や腱と云った組織が、その周囲の環境も含めて適切な粘弾性になり、適切な循環が維持できる状態を作り上げていく様なプロセスが大切だと思うのです。


そして入力された感覚情報が中枢神経系で処理されて、少しでも適切な身体図式の形成に(脳にとって)役に立つ情報として成立させていくことが、運動出力プログラムの多様な生成と適切な自由度の制限につながることに必用なのでは無いかと。そう思うのです。


ところで、脳も物理的な構造物で、その構造の適正さが情報処理には重要と言えます。しかし、脳は頭蓋骨に囲まれているので、その構造物にダイレクトにアクセスはできません。(頭蓋骨もわずかに動く様ではあるのですけれど)

だけど、この構造はやはり、循環が適正であることが必用で、特に神経細胞外成分の間質液交換は大切な要素となってきます。それらは、休息・睡眠や姿勢など様々な要素が関連しているようです。

ここもどうしていくのかと云った事も考えて行く必要はある様に思います。


以上、PS5のコントローラーが誤作動を起こす様になって色々考えたのです。

COD MW3をプレイする上で、コントローラーの入力が適正で有るという事はとっても大切だという事を実感しつつ感じた筋紡錘と腱紡錘のお話でした。

ここは、何だか解る人が苦笑していただければ、ちょっと嬉しいと思いまして・・・(^_^;)




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