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執筆者の写真Nagashima Kazuhiro

PT・OT向け小児リハから学ぶ正常発達分析と臨床




紀伊先生のZOOM研修会が昨日から始まりました。1回/月で全4回。

初回は胎児の発達を中心にお話を聞かせていただきました。

紀伊先生の今までの経験や経験に裏付けられた知識を伝えようという想いは凄く強いのですね。

予定時間を30分超えて120分もお話をされておられました。

胎児がおなかの中でどのような成長をして、重力下硬質環境に生まれた後、どのように発達をするのか?

ヒトとして、遺伝的に引き継いだものと経験していくべきもの。

以前から、ヒトとはいったい何かということを何度か書いていたのですが、構造や運動機能から言えばヒトをヒトたらしめているのは、2足直立で移動を行うという遺伝的な情報です。その遺伝情報は、身体すべての構造をつくり、神経的な発達を促していきます。


重力下で2足で立つという事をどのように捉えるのか?

発達において最も優先されるべき事は何か?

それを念頭に置いてアプローチを考えるとき、発達のマイルストーンを指標にして、それに沿って行くと言うだけでは充分ではないと言うことを話しておられました。

(多分です。私の受け止め方ですよ)


研修会の初めに、「様々な文献や既存のものも話しますが、私の私見も入っています。それを理解した上で話を聞いて欲しいのです。」といったことを強調されておられました。


今までも紀伊先生のお話を何度も伺ってきています。今回もそうですが、紀伊先生のお話のバックボーンには障害を持たれた子供さんや成人をなんとかして改善させようという気持ち。そして、子供さんであればその両親に子育ての楽しさを感じてもらいたい、楽しんでもらいたい。成人であれば、家族とともに楽しい時間を過ごして欲しいという気持ちがあるのだと思います。

そんな気持ちで、様々な文献に目を通し、臨床経験を積んでいくなかで文献だけでは表現できないことや解らないことを積極的に推論を重ねて得てきた知恵がつまっているように思います。


私が3週間の成人基礎コースに参加させていただいたとき、紀伊先生は「Over The Text」テキストを超えなさいといった意味だと思うのですが、そう言っておられました。


ミセスボバースは昔、脳卒中になったら回復はしないという常識があった時代に、それでも回復するのだと主張をし続け、臨床でそれを証明し、その時代の医学で回復のメカニズムを話そうとされておられました。それはその時代の既存の知識には無かったことです。

その姿勢がとても大切なのだろうと思います。

現在でも、以前に比べれば脳科学や身体の構造の理解が進歩したと言っても、まだヒトのことはほとんど何も解っていないのと同じですからね。


だからこそ既存の知識を大切にしながらも、それでも挑戦的に臨床推論を重ねていくことがリハビリテーション医学においては重要なのだと思います。


そんなことを感じながら研修会の時間を過ごさせていただきました。


また次回も楽しみです❗


胎児のお話を聞くといつも思い出す本があります。2002年にソニーマガジンズから出版された「こうして生まれる」という本。

とても綺麗な画像で胎児の発達を見ることができる本です。大型本は現在では中古でしか手に入らなくなっているようです。

以前の職場にいたとき、出産を迎えるスタッフにはだいたい紹介していました。

良い本ですよ。

(*^_^*)


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