以前、ボバースコンセプト小児基礎8週間コースという脳性麻痺時のことを8週間で学ぼうという研修会に参加させていただいたことがあります。
きっかけは、以前勤めていた松江生協病院にしても松江日赤にしても小児科があって時折ですが、脳性小児麻痺のリハビリテーションに関わっていたのですが、きちんと勉強をしないまま診ていくことに限界を感じたことがひとつ。
もうひとつは、ボバースコンセプト成人片麻痺の3週間コースに参加したとき、ボバースコンセプトは成人/小児を分けることなく考えるもので両方とも受講した方が良いとか、小児の考え方が解ると成人の見方が変わるとかお聞きしたことがずっと頭に残っていたのです。
小児のことをほとんど知らないまま受講したわけです。当時から神経生理学の知識は少しずつ蓄えていたので、ある程度はお話について行くことが出来ました。用語ではちょっと知らない言葉も多かったのですが、そのたびに手を挙げてみんな知っているような言葉を確認しながら・・・(^^;
迷惑だったかも。
8週間は長い感じがしますが、始まってしまえば面白くて、終わる頃にはもっと長くても良いと思うぐらいでした。
この8週間コースは基本的に講義/受講生同士の実技/実際の脳性小児麻痺のお子さんに協力していただいた治療実習で構成されていたのですが、最終週あたりで試験があったのです。
試験と言っても、受講生の理解度を測る目的で、試験の点数が低かったからどうなるとか言うものでは無いと聞きました。
取りあえず、講師ごとにペーパーテストがあって、それを行いました。
結果は結構運良くできが良くて、どの講師の先生のテストも上位に入っていたのですけれど、その中で、お一人の先生が、解答用紙の点数の横に「木を見て森を見ず」と書かれておられました。
多分、私のテストでの理解度と、臨床場面での思考を観察されておられてコメントをくださったのだと思います。
その講習会で仲良くなった受講生のPTの先生が私の解答用紙をのぞき込み、「○○先生は失礼ですね。永島先生は、木を見ているのでは無くて、葉を見ているんですよね。」と・・・
(^_^;)
あれからずいぶんと時間もたち、私も少しは成長しました。
かつては「葉を見て森を見ず」の永島であったかも知れません。
今は、「葉にある葉脈や気孔の働きから森を語る」事を目指して頑張っています。
冗談ですよ。半分だけ。
そうそう、やっぱり小児を学んだ経験は小児へのアプローチの幅を持たせてくれただけでは無く、成人片麻痺の見方も変えてくれました。とっても貴重な経験でした。
今でも、「森を見る」と言うことは考えながらリハビリをするように心がけています。
葉脈からね。
(*^_^*)
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