腰痛



腰痛と言うと、ひとかどの見識のある意見をお持ちの方も多いと思います。

病院に勤めているときは、脳卒中のアウトサイドプロブレムの一つとして対応していたのですが、開業して以来、最近では痛みのご相談をよくうけるようになりました。

昨日も腰痛の方をご紹介いただいて。


実は解ったように語られる腰痛も科学的にはよくわかっていないのですね。

画像所見に現れるような所見があれば一応、その影響であろうと言うことにはなるのですが、同じような所見で痛みが出る人もでない人もあります。

また、レントゲンやCT.・MRIなどの画像所見では異常性が発見できないけれど痛みがあるという場合もあります。そう言った痛みはどのような事が関与しているのでしょうか?


最近では、Fasicia(筋膜)という解剖学的な組織が注目されています。筋膜というと、筋肉を包む膜のような印象でとらえる人もおられますが、実際はFasciaに相当する日本語がなかったため筋膜と訳されただけで、筋肉を包む膜は筋外膜/筋周膜/筋内膜などのまた違った表現になります。それらもFasciaの一つなのですけれど。

Fasciaとは結合組織である膠原原繊維が密になりシート状になった部分を指します。

皮膚の下の角皮下層に浅筋膜、そのさらに下に深筋膜が存在しています。その他、先に書いたように筋肉を包む膜もあります。筋を包む膜は骨に近づくと成分を少し変えて腱と呼ばれます。これらもFasciaです。原繊維は全身を連結する物で、其れの形状によって様々な呼び方をされています。それらを総括するような言葉がFasciaだと考えています。例えば、血液を運ぶように筒状になったFasiciaは血管と呼んだりするわけです。細胞を包むのは細胞膜や神経軸索を包むシュワン鞘などもFasiciaの一つの形態です。


FasiciaはレントゲンやCT/MRIでははっきりと映りません。

エコーではその動きを確認できますけれど。

原繊維/Fasciaの構造の中には、多くの感覚受容器や毛細血管、微細リンパ管などが存在しています。

その為、Fasiciaに何らかのトラブルがある場合など、画像所見では原因がわからない痛みが生じる可能性があります。

臨床的な経験から言えば骨構造などの異常がある場合でも、それ以外の構造物であるFasciaも痛みに関与している場合も多いです。

Fasciaは構造を支える結合組織ですが、姿勢制御下でもっともその構造を支えやすくなる様にも見えます。おそらく姿勢制御システムと、Fasciaによる身体構造は相互に関連し合っていると考える方が良いようです。


当事業所では、現在の姿勢と職歴や趣味などから以前どのような姿勢で動いておられたのかを推測し、何が腰痛を引き起こしているのかを考えさせていただきながら、痛みに対応させていただきます。また、同時に腰痛が起きにくい動き方や起こさないための調整の仕方などをお伝えしていきます。

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