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24時間概念の研修会

執筆者の写真: Nagashima KazuhiroNagashima Kazuhiro

更新日:2022年10月30日



10月29日に南草津病院リハビリテーション研修会に参加させていただきました。

テーマは「24時間コンセプト」

ADLのこと、脳の可塑性のことと盛りだくさんの話題です。

症例は印象的でした。諸頭先生のセラピストとしてのスタンスに信念のような物を感じる、とても勉強になる症例紹介でした。

改めて、身体機能と覚醒とかモチベーションとか認知機能など精神機能を別々にして考えてはいけないという事を感じた次第です。


代償について「短期間の課題を遂行するために必要だけれど長期にわたる問題と関係があるかもしれない」との表現がスライドにあったように思います。

私も同じように考えているのですが、この部分についての基礎研究などはありますでしょうか?ご存じのものがあれば教えていただくと喜びます。

おそらく、代償的な動作を必要に応じて極力抑えるとか対称性を維持出来る姿勢制御とその上での運動の促通や麻痺側への介入の重要性などを示すためには、代償的な動作が長期的な経過のなかで不具合を起こすという前提と共に、リハビリの介入でそれらが防げるといった結果がだせる研究が不可欠なように思います。

経験的には長期的な経過のなかで代償的な動作などは不具合を起こすのを知っているのですが、基礎研究として、CVAであれば少なくとも5年前後、可能であれば10〜20年の運動機能の経過を脳損傷群と非脳損傷群、或いは脳損傷群を治療群と非治療群に分けた比較があると面白いのだろうと思ったりするのです。

CPであれば、学童期以降の経過を少なくとも10年、出来れば20〜40年の経過があればいいとおもうのです。

こういう基礎研究があったとすると、ボバースコンセプトや24時間概念、チームアプローチの重要性を強く後押しする物になると思うのです。


1年ぐらいこの研修会に参加させていただいているのですが、若い方のレベルがぐんぐん伸びている感じがします。

ボバースコンセプトの上級インストラクターと一緒に仕事をするってとても貴重な経験なのでしょうね。

スタッフの皆さんがチームとして伸びていくのを見ていると、自分が出来なかったことや、至らなかったことを思い浮かべて反省したり、羨ましくなったり。

だけど、自費リハとして起業した以上は自分の出来ることを頑張っていこうと考えています。

がんばろっと。


あ、そうそう。前半の講義部分で、不安定性のある人の立ち上がりと立ち上がったあとの姿勢のお話しがありました。

崩れている姿勢から立ち上がりで、立ち上がる際の両上肢の代償的な使用や立ち上がり後のふらつきが、姿勢をきちんと取ったあとでの立ち上がりでは、両上肢の代償的な使用が減少して、立ち上がったあとのふらつきが少ないというお話しだったと記憶しています。




崩れた姿勢から推測出来るのは、橋網様体脊髄路が不活性であるであろうと言うことですね。網様体脊髄路はγ系を介して共収縮に作用します。体幹においては、共収縮は腹圧を上げて骨盤底と横隔膜の距離をつくる働きとなりますので、抗重力伸展活動を示すことになるのです。ですので、崩れて腹部がたるんでいたり、背部の筋が活動していない状態というのは、体幹周囲のγ系が不活性な状態、つまり網様体脊髄路の活動が弱いと推測が出来ると思います。

下の写真のようにシャキッとした姿勢が動くための準備で成立した場合、少なくとも上の写真より腹部のγ系は働いていると推測出来ますよね。

つまり網様体脊髄路が活性化されている可能性があると言うことになります。

ですから、ここから立ち上がれば、努力が少なく、立位姿勢も安定するといった事も説明が可能なのでは無いかと思ったりしました。


いや、ずいぶん前に網様体脊髄路が賦活されたことが解るかどうかと言うディスカッションがあったのを、ふと思い出しまして。(^^;)

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