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脳卒中ガイドライン

執筆者の写真: Nagashima KazuhiroNagashima Kazuhiro

昨日の記事で、脳卒中ガイドラインのあたりが解りにくいと言う声がありました。

少数なのですが、元々私のブログを読んでおられる方は、結構少人数なので・・・


で、簡単に書いてみます。


えっと、

ファシリテーションについて、

「行っても良いが、伝統的なリハビリテーションより有効であるとの科学的根拠はない」

と記載してありますね。


まぁ、様々な効果に関わる科学的研究を沢山集めて分析した結果と言うことになりますね。

そう聞くと、ものすごく信頼性が高い感じを受ける人も多いことでしょう。


これらの元々の研究は、リハビリテーションに関わる様々なスケールで効果を判定しているわけです。

ネイチャー誌に掲載された「Motor compensation and its effects on neural reorganization after stroke」という論文の中で、今までのリハビリテーションの研究などで用いられるスケールについて、「動きの質は考慮されず、定量的なパフォーマンスのみが強調されている」と云うことを指摘しています。

私はこの意見に同意します。

(永島ごときが同意したところで・・・という意見は速やかに却下させて頂きます(^_^;))


つまり、パフォーマンスについては一定の条件下に於いて、伝統的なリハビリテーションにおける効果が認められるという事は云えるのでしょう。(伝統的なリハビリテーションという言葉の定義がはっきりしませんけれど)


しかし、「動きの質は考慮されず、定量的なパフォーマンスのみが強調されている」と云う指摘を受けて考えると「動きの質」については研究できていないと考えるのが妥当です。研究できていないことは、運動の質については、有効であるとも有効でないとも判断しようがないという事になります。

これが、現在のリハビリテーション医学における科学の限界なのですね。

この部分については、「伝統的なリハビリテーション」より、その他の「ファシリテーション」に分類されているアプローチの方が有効である場合も当然考えられるという事になるのです。


こういったガイドラインについても、本来であれば、そのガイドラインが示すものを明確にすべきだと思うのですね。


この場合であれば、

「リハビリテーションの効果を定量的なパフォーマンス(例えば、歩行であれば歩行スピードや耐久性などですね)に限定して考えた場合、その効果については伝統的なリハビリテーションよりファシリテーションが有効であるという科学的根拠を見いだすことが出来なかった。しかし、リハビリテーションの効果は定量的なパフォーマンスだけで表すことが出来ないとする立場も在り、動きの質などの定量的なパフォーマンス以外の要素に対するリハビリテーション効果について、ファシリテーションの有効性についてはこのガイドラインでは触れることが出来ない。」

とすればまだマシな表現に見えますよね。


簡単にかけたかなぁ・・・



経験的なことで申し訳ないですが、臨床的には、やはりボバースコンセプトによるアプローチは伝統的なリハビリテーションアプローチと云われるものより有効だと私は考えています。





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