参加者は11名。OTは4名、PT6名、医師1名の参加でした。
そんなに参加者は多くなかったのだけれど、おかげでZOOMの管理にあまり苦労せずにすみました。
初回にしては上手くいったのかもしれません。
お伝えしたのは、半側無視の神経生理学的な分析(仮説)と、その分析を支える脳の構造的な基盤。
脳の知覚/認知システムと運動制御システムの相互的な関わりの中で半側無視と言われるものが姿勢制御にどう関わるのか。
アプローチについては、感覚の入力による姿勢制御への介入、姿勢制御から身体図式への改善への道筋。
口答指示のあり方やTASKを用いる際のタイミングなどを大雑把にお話させていただきました。
お伝えしたかったことの根底にあるのは半側無視の方の特徴を理解しアプローチをする上で認知→運動出力という逐次的な見方では論理的に成り立たないと言うこと。
姿勢、運動、認知が相互的に影響をしているという理解にたって、評価/分析を試みていかないとアプローチが展開しにくいのだと思うのです。
研修会中に少しお話ししたのですけれど、全くの私見ですが失行とか失認とか言う考え方は、知覚が認知をつくって、認知が行為を決定しているという逐次的なプロセスの理解の上に成り立っているものです。動き(運動)が感覚をつくって、知覚の方向性を決定していたり、行為/行動のなかで知覚が影響を受けるといった側面は失行や失認の概念と相反した要素を持っています。しかし、脳は相互的な接続が多い構造的な基盤を持っていることも考えると、高次脳機能障害というものは今までの考え方から大きなパラダイムシフトの必要があるのではないかと思います。
もちろん、私の知り得た知識の中で感じることなので反論もあるとは思いますけれど。
感想などを少しいただいたので、研修会ブログの方にコメントとして少し紹介しておきます。
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