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執筆者の写真Nagashima Kazuhiro

神経科学の流れ

脳損傷のリハビリテーションには神経科学の知識が必須と言えると思います。

1940〜60年代は、脳に可塑性があるなどと言ったら笑われるぐらいのお話ではあったようです。

可塑性というのは1970年代にノルウェーの神経解剖学者のAlf Brodaが自分が脳梗塞になった体験から唱えだした比較的新しい概念だそうです。

進化という、環境の変化に対して生き延びてきた種にとっては、シナプス可塑性というのは必須のシステムであるだろうと思うのですが、思ったより近年の考え方なのですね。

可塑性の考え方ができてから、現在60年程度でしょうか。

今は一般的な知識として脳には可塑性があるのだと言われてきています。


この間、回路網の研究はかなり進んだ印象があります。

しかし、回路網の理解だけでは、どの様にシナプス可塑性が起きてくるのかとかが解らないですよね。


このブログ、もう5年目になるでしょうか。

様々な記事を書きました。

神経回路網に関する情報。神経細胞外成分やグリアに関する情報。発達や進化に関わる情報。その他の雑談的なお話も書いていますが、すべてリハビリテーションに関わる情報として書かせていただいています。(一部は違いますけど。先日のmahinaさんの記事とか。(^^;)

そんな中、地味に読み続けられている記事があるのです。

それは、グリンファティックシステムの記事なのです。


2023/12/13の時点で、685回閲覧されています。

二年前の記事なのですが、現在でもコンスタントに読んでいただいている様子なのですね。

たかが個人のブログで書いてある記事にこれだけ閲覧数があるのは結構凄いのでは無いかと思うのです。(そんなこと無いのかなぁ)

まぁ、グリンファティックシステムが今より認知されていない時期に書いた物ですから、結構グーグル検索でも上位に表示されるという事も有るのかも。

ちゃんと確認していないですが、たぶん、こういった話題で私のブログの中では最も読まれている印象があります。


いずれにしても、神経科学に興味を持つ人の多くが回路網と云うより、こういったグリアの働きに関心を抱きはじめているという事は云えそうな気がするのですね。

グリアや神経回路を支えているのは、神経細胞外環境〜広範囲投射系と脳間質液などです。


私の個人的な印象ですけれど。

今後は、神経回路とともに、神経細胞外環境やグリア細胞の研究が進んでくる様に感じています。つまり、神経細胞外環境やグリアの情報の重要性が高まってくると思っているのですね。

そしてそれは、リハビリテーションに関して急性期〜回復期と言われる時期に大きく、そしてすべての期間に対して持続的に関わってくる必須の知識になるのだと思っています。

おそらく、最も関連するのは、脳の可塑性を最大にするための活動量、活動の目的、休息、姿勢、循環などになるのでは無いかと思っています。


理由は以前書いた記事にすべてでは無いですけれどいくつか指摘しています。

興味があれば、どうぞ読んでみて下さい。





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