日本は世界的に見ても珍しい皆保険制度を持っています。このおかげで国民は医療費にあまり頭を悩ますこと無く生活できているわけです。
皆保険制度を支えている収入源は国民健康保険、協会けんぽ、組合管掌健康保険などの保険制度、税金などによりまかなわれているのだと思います。
保険という制度は、わかりやすく言えばギャンブルです。国民の誰もが少しずつお金を賭けていて、自分の体に何か起こった際に配当を得るわけです。
さて、ギャンブルである以上胴元が稼いでいないとギャンブルとして成り立ちません。
パチンコ屋さんを考えてください。
お客さんがきて、お金を出してくれているわけですが、数少ないお客さんは大当たりで配当を得ているわけです。それでも多くのお客さんが置いていくお金が多いから、パチンコ屋さんの経営が持続できていて、みんながパチンコで遊ぶことができるわけです。ところが、みんなが大当たりをするとか、新台の価格が高騰しすぎてパチンコ屋さんのもうけが無くなればパチンコ屋さんは経営が持続できないですよね。
現在、少子高齢化がかなり進んできていますよね。収入は減るけど、高齢化による支出は増えるわけです。それだけではありません。高度に発達した医療はそれに関わる機器や薬、人。多くのお金を必要にするようになってきています。
さらに、現在どの程度残っているのかは知りませんが天下りされた方の給与なども関連しています。ほら、例えば病院機能評価機構は病院機能評価をすれば数十万から数百万の代金を病院が支払うとすると、そのお金は病院が医療を行って得た収入、つまり保険収入から支出しているのだと思うのです。
そして、それに加えて今回のコロナ。国と医療保険はかなりの額のお金を動かすことになりますが、今は新型コロナと戦うのが精一杯。言ってみれば総力戦です。その先に保証など二の次の状態。
すでに崩壊を指摘されていた皆保険制度の受けるダメージは計り知れないでしょう。
最近報道されている、医療崩壊というのは、病院でクラスターが発生するとか病院が新型コロナ以外の患者さんの治療が困難になっているとか、スタッフが足りなくなる、病床が足りなくなるなんていう事などもですが、この国の医療を支えているシステムの根幹の崩壊を指しているのでは無いかと思うのです。
今は、その将来予測できる被害を最小にするためにも感染拡大を抑える努力をそれぞれがした方がよいのでは無いかとは思うのです。
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