猫と低反発クッション


最近すこし話題になった動画です。

YouTubeのサイトはこちら。

https://www.youtube.com/watch?v=G3VQzqjmv-0

猫、かわいいですね。

この動画を見て、なぜかわいいと感じることが出来るのか・・・。

猫(動物)と人間の行動選択は、人間の考え出した論理で説明できるものです。

同じような論理で行動選択をしているから理解が可能なのです。言ってみれば行動選択に関わる論理的なレベルが同じだという言い方も出来るのかもしれません。


この猫は今まで体験したことのない低反発マットレスという床環境におかれて、探索活動を起こしています。

おそらく猫の姿勢は警戒を示しているようですが、強い警戒ではなさそうです。見知らぬ環境にとりあえず危険は無いと判断しているものと思います。

見知らぬ環境に入った際、危険で有れば行動選択は闘争か逃走かの選択になるはずですので、その行動選択をしていないという点からも危険が無いと判断していると考えても良いだろうと思います。


危険が無いと言うことで、新しい環境に対して探索を始めるのですが、その際に視覚、聴覚、嗅覚、体性感覚を動員している様子が現れています。

嗅覚は際だった匂いはしていないと思いますが、形状変化に対して匂いの変化があるのかどうかを確認しているのかもしれません。耳は中心視の方向に向けられて、前足で床面を押しても音が出ていないという情報をかき集めています。視覚は前足で押した際に足の形にへこむ床の形状変化情報を集めているのですが、それも初めての情報なのでしょう。

はじめは床が移動に対して安全か否かという部分に不安があるようで後ずさりしながら状況を確認しています。(後ろ足部分は見えていないので、マットレスがへこんでいても支持面としての情報を素直に受け取っているものと思います。ですから後ろ足に対して注意を向けるようなことはしていません。)

その際に低反発マットレスに付いた前足の痕跡が元に戻るという形状変化を視覚情報は発見します。

前足から入ってくる触覚情報や圧の情報、そして床面からのかく関節に対するフィードバック情報などを含む体性感覚情報も、今まで彼(猫)が経験したものでは無かったようで前足の身体図式や運動主体感覚も混乱し、自分の前足がどうなっているかを前足を回外させて肉球部分を視覚で2度確認しています。

視覚による情報は、自分の前足の異常は無いことを教えてくれたようで、環境が自分に対して害があるものでは無いことも確認できたのではないかと思います。猫はすこし安心したのかもしれません。


すると、次は低反発クッションの中で”黒い点”を見つけてそこを探索するために移動します。ここでもまっすぐ動こうとはせずに今まで後退したためにまだ形状変化していたクッション部分を迂回して黒い点があるところに移動します。だけど、その黒い点に匂いや動きなど際立った特徴が無いことで探索は打ち切りです。

そして、後ずさりをするのですがそのときに変化する前足と低反発クッションの形状の変化は関心を示しているものの、これ以上の探索は無駄であると感じたのか注意をそらし反対側に身体を向けて歩きます。

このときにはある程度、低反発クッションという床環境と猫自身の身体図式や運動主体感覚の経験が蓄積されていたようで、やっと前方に進みながらの探索になっています。


人間にとっては既知のマットレスですので、こういった探索活動は観察者が初めて低反発マットレスに触れ寝てみた際の戸惑いや探索活動(押してみたりして形状が変わることを何度か試したことがある人は多いはず)を想起させ、それを一生懸命行っている猫を観ていると自らの経験を思い出し、すこし複雑な気持ちになったりするのかもしれません。

そういった記憶と猫の活動を照らし合わせるような情報処理の中でさらに観察者の安全が保証されていれば「かわいい」とか「面白い」という情動が発現してくるのかもしれないですね。

まぁ、以前にも書いたように観察結果や分析は観察者の経験と言ったバイアスに左右されますので観察者によって色々な見方は出来るのでしょう。

書いてみると、全然 まったく 本当に猫がかわいくない文章です。

脳の中の処理も推察しようとしたのですが、さらにかわいくない文章になりそうだったので止めました。

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