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執筆者の写真Nagashima Kazuhiro

情報処理の"クセ"

同じものを見ても違うものに感じる。

同じ事をしようとしても手順が違う。

同じ問題を見ても解決の手段が違う。


脳の情報処理には個性があるのでは無いでしょうか?

注意の仕方~受動的注意からどのような刺激に能動的注意に切り替わるか。運動プログラムの組み立て方。知覚(無意識な感覚の統合)。認知(知覚の意識化)。

それぞれに情報処理の特徴は 個々に違うのでは無いかと思うのです。

脳にも個性があります。

運動野や感覚野の四肢に対応した領域の広さはここに違うことが知られています。この領域の広さは学習によっても変化します。

基底核の大きさは基底核ループを形成する皮質との接続繊維群の量。

視床の大きさ。頭頂間溝や領域の皮質の大きさや分布。もしかしたら接続さえも異なる場合もあるかもしれません。その他の領域もそう。

さらに、細胞外の環境もいろいろ個性的な違いがあるはずです。


例えば基底核ループの各領域の接続の強さに差があるとすれば、

辺縁系とのループで決定されたものが強くてそれが高次運動野の情報処理に影響しやすいヒト、高次運動野のループが強くて辺縁系ループで決定された情報に変更が加えられやすいヒト、認知ループが強くてそれが辺縁系とのループに影響しやすいヒトなどなど。

同じ行為を選択下としても、その人の情報処理はそれぞれが似ていながら異なる処理をしているのでは無いかと感じるのです。


こんなことを考えたのは、とある先生に解剖学的なことを伺った際、「解剖の教科書も含めて、最大公約数で説明されるので、最大公約数が30%程度のこともあるので、臨床では???なんてことがよくありますよね。」との指摘を受けたことです。

確かに、例えばアキレス腱でのヒラメ筋、外側腓腹筋、内側腓腹筋の付着はかなり個性が見られていますし、腓骨の関節の形状もかなりここに違うようです。筋の付着する位置も大雑把には同じでも皆さん少しずつ違います。


画一的な研究やそれによるアプローチの限界はあるのかもしれませんね。


それを踏まえて、様々な文献や論文に触れていくことがとても大切なことなのかもしれません。


そして、最も大切なことはアプローチを展開しようとしている、目の前にいるヒトの反応に素直になることなのなのでしょう。






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