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執筆者の写真Nagashima Kazuhiro

外傷に対する処置

本日、「いきいきクリニック」で、透析中の方のリハビリテーションのお手伝いをさせていただいたのです。

で、カンファレンスがあって、ちょっと痛みのことのお話になりました。

どういった共通認識があるのかということを探り探りお話を為ていたのではあります。

で、知識の共有という意味で、ちょっとこの記事を書くのです。



以前は、外傷に対する処置として、RICE処置というのが一般的でした。


R-Rest(休息)


I-Icing(冷却)


C-Compression(圧迫)


E-Elevation(挙上)


です。


現在は、PEACE&LOVEが提唱されています。


P-Protection(保護)


E-Elevation(挙上)


A-Avoid Anti-Inflammatoriss(抗炎症剤を裂ける)


C-Compression(圧迫)


E-Education(教育)



L-Load(負荷)


O-Optimism(楽観的思考)


V-Vascularisation(血流を増やす)


E-Exercize(運動)



何が変わったのかというと、大きなところでは、冷却という項目がなくなり、抗炎症剤を避ける・負荷をかける・楽観的思考・血流を増やす・運動と云った項目が加わっていますね。



冷却がなくなったのは、以前は実験で冷却によって発痛物質が減ることが確認されたため、組織修復が進み炎症が改善していると考えられていたのです。ところが近年の研究で、周囲の末梢血管が冷却刺激によって収縮し、血流が悪くなって発痛物質が出にくくなっているだけだという事が解ってきました。


発痛物質は炎症に伴って放出される物質なのですが、炎症というのは、損傷を受けた組織が分解され排出されて新しい組織を作り出すための反応なのです。つまり、炎症が起きないと組織は良くならないわけですね。そこで、充分な血流を保ち、抗炎症剤を出来るだけ避けながら運動を行っていくという事が組織損傷を改善させるために大切となってくると云うわけです。


楽観的思考といのは、交感神経系の過剰な興奮を避ける様な意味があるのだと思います。交感神経系は、血管の収縮を起こし、血流を抑える一面もありますので、楽観的に副交感神経系が働いていた方が、血流も保たれて組織修復が早いという事なのだろうと思うのです。


痛みは、そこの部分が損傷を起こしているというサインです。損傷部を余り動かさない様にしようという保護のために身体がそこは動かさない方が良いよって云っている様なものなのです。それを痛みを取ることで動かせば治りは良くなりませんよね。


そもそも、痛みを取っていく方が良いのかどうか考えて行く必要があるのですね。


そして、こういった記事を書いている意味というのは、E-Education(教育)ですね。知識の共有です。知ってもらうという事が大事なのです。


何でもかんでも痛みがあれば、痛みを取ってしまえと言うのは科学的に間違っている部分もあるのですよ。


(^^)/



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