先日、病院勤務のセラピストが身体のメンテナンスに来られました。
色々お話を伺うことが出来ました。
診療報酬改定。まぁ、保険医療の財政はきっと、少子高齢化やコロナや他のことで財源としては厳しくなってきているにもかかわらず、このご時世で消費税を上げて補填するわけにもならないでしょうし。
外来は継続しにくい状況になっているのは想像にがたくありません。
また、入院もその人の機能回復の可能性や生活の質などより早期に在宅に戻るための効率が優先されてしまう流れは今までよりもっと加速していくのかも知れないですね。
まぁ、保険外リハビリの事業には追い風になるかも知れません。うちはあまり変わらないかも知れないけど。(^_^;)
病院はお忙しそうです。
リハビリテーションに紹介していただいている人を全員対応するためには、ひとり1単位(20分)で16単位(16人)以上対応することを求められている様子。
病院の経営のことを考えれば、少しでも収益を上げると言うことで仕方のない事なのでしょうね。
だけど20分で何が出来るんでしょうね?
急性期であれば患者さんの変化する状況を把握するのでも精一杯の時間です。回復期だとしても運動学習を求めるには不十分すぎる時間でしょう。
いや、もしかするとその病院には短時間ですべてを把握できる神に近いセラピストがいるのかも。
ともかく、一般的に考えればこれが保険医療制度が望むリハビリテーションなのであれば、日本の皆保険制度はリハビリテーションに対して何の期待もしていないのかも知れないなぁと思ったりします。
私は病院で30年以上の臨床経験をさせていただき、病院を離れて3年目。なんとなくですが、保険医療が目指しているリハビリテーションと、病院で行われるリハビリテーション、そして保険外でのリハビリテーションの違いがなんとなく理解できはじめて来ています。
無理を承知でリハビリテーションの発展を考えて言わせていただければ、病院の中堅やトップのPT/OT/ST/Drは1〜3年のスパンで保険外リハビリを経験してみるべきだと思います。そのシステムを保険医療に組み込むべきです。
・リハビリテーションの効果が出せないと言うことがどういうことか?どういう結果を招くのか?
・顧客に嫌われると言うことがどういうことか?
・医療保険であったとしても他人の稼いだお金をいただいて施術をすると言うことがどういうことか?
・効果を出すにはどうすべきか?
そんな普通のことをきちんと経験した上で、病院や施設のなかでリハビリテーションがどのような方向性を持つべきかを考えるべきでは無いかと思います。
リハビリテーションを取り巻く情勢が、少しでも良い方向へ向くことを期待したいところです。
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