病院勤めをやめて1年と6ヶ月を過ぎました。
最近ちょっとずつ、このホームページやまいぷれ、グーグルマイビジネスをみて来られるかたもちらほらと利用していただけるようになってきているような感じです。
今月は、紹介も含めて4人の新しい利用者さんと出会うことが出来ました。
この事業を始めて、新記録だったりします。
概ね、整形外科領域の人が時折入るぐらいでしたので、整形外科領域の人はある程度よくなられるとだいたい終わりますので、概ね以前の病院の外来で見ていた人たちがリピーターになって利用していただいていたというのが今までの実情でしたから。
もしかすると少しだけ軌道に乗りかけているのかもしれませんね。
そんなこんなで1年半。最近思うことがあります。
病院勤めの時はEBM/監査に対応できるカルテ記載/FIM利得/評価/収入のための単位数/上司との不毛なやり取り/リハビリテーション他職種の争い/権力争い/権力争いに伴う医者からの理不尽な言動などなど・・・様々な事に思考を巡らす必要があったのですね。
やめて1年半。
とってもシンプルです。
EBMは関係なくなります。そもそもEBMは医療保険体制の中で制度がリハビリの効果を知るためのツールでしか無かったことに気付きます。EBMー科学的根拠に基づいた医療のもつ科学性について考えると、例えば血液成分に対してある薬剤を投与したら血液中にある特定の数値が下がるとか、そういったものは数値に真実が表れるので、一定の事実関係を持つ科学(論理)性が存在していることは否定できないですよね。
リハビリテーションのスタッフにおいて、その効果と言われるものは常に人の動きを伴います。ところが人の動きは多くの要因が互いに影響をし合っているので、推論を立てることは出来ても、一定の事実関係にあると明確な論理をもって語ることは困難です。
そこを目に見える形でEBMに乗せようとした方々の努力はものすごいとは思います。
ですので、医療保険財政の配分に関わる一つの手法として用いられているだけで、事実を示しているものではないという認識をしています。
長くなりました。こういった事情からリハビリテーションにおけるEBMなどは医療保険制度から見た改善を示す尺度となっていて、事実を示すものでは無く、もしかしたら科学性からも離れて言っているものでは無いかと感じていたりするのです。
保険外でリハビリサービスを始めて、EBMから離れて物事を感じるようになりました。
私の仕事の評価は、医療保険が決めるのでは無く、私が決めるわけでもないのです。利用者さんが決めることであって、効果があると思ってくれたのであれば来てくれるし、効果を感じることが無ければ来られません。
シンプルですよね。
さらに、職場での権力争いとか不毛なエネルギーを使わなくなったのも大きいです。
ただ、純粋に自分の仕事のことを考えながら知識と技術を蓄えて、目の前の利用者さんに向き合うことが出来るという環境は病院では経験できなかったことです。
もちろん、施設によってはそんな不毛な時間より患者さんをキチンと見ることができるところもあるかとは思うのですよ。
まれだとは思いますけど。
今、私はとてもシンプルな世界に住んでいます。
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